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執筆者の写真sekiseian

サポーターの皆様、誠にありがとうございました

サポーターの皆様、誠にありがとうございました。


Makuakeでのプロジェクトを通じて、弊社製品に関する貴重なご意見、ご感想をいただくことができました。

これまで、新聞広告や展示会など、様々な機会を通じて弊社の製品を宣伝してきましたが、実際に製品を使用される皆様のご意見を直接頂戴する機会はあまりありませんでした。

今回のプロジェクトを通してサポーターの皆様とやり取りしながら製品を作り込んでいく大切さを実感することができました。


私はオーダーメイドを基本としてものづくりをしたいと思っています。

これまで、機械修理の現場、農林水産業の現場、町工場の現場など、いろいろ関わってきた現場を通じて、今の日本のものづくり・ひとづくりは、大量生産・大量消費型の社会モデルになっていると感じたことが根底にあります。

大量生産・大量消費型の社会モデルは、品物を安く買える、同じ品質の物を揃えることができる、など良いこともあります。

一方で、持続可能性、個性の尊重、格差社会の発生という面からは、大量生産・大量消費型の社会モデルでは、どうしてもマイナスに働く要素が強いと感じています。


日本も江戸時代までは完全な循環型の社会だったそうです。

例えば、木を切った時、大きな部材で家の大黒柱を作り、端材で家具などを作り、さらに端材で箸などを作り、そのまた切れ端はカマドの飯炊きに使う。長年使って「ガタ」がきた物もバラして、これまたカマドの飯炊きに使う。カマドの灰は土に撒くと土壌をアルカリ性にしてくれて木が育つ。

というように、非常に効率良くものを循環させていたそうです。

これは、林業に限らず、様々な分野、産業で循環が成り立っていたそうです。

ただ、一つの循環には非常に長い時間が必要だったようです。

木が育つ→家を建てる→バラす→灰にして土に戻す→木が育つ。

数百年という途方もない時間がかかります。


現代社会との大きな違いはこの「途方もない時間」を費やして循環させることではないかと思います。

当時の日本人には「途方もない時間」を費やして循環型社会を作っているという意識は無かったと思います。

おそらく、ものを大切にする心、ものを活かそうとする心を持つという意識だったのではないでしょうか。


現在の私はものづくりをするに当たって、持続可能な循環型のものづくりはできていません。

せめて、「大切に使えるもの」を作ることで、少しでも持続可能性が追求できないかと考えた結果、オーダーメイドのものづくりを目指すことになりました。

オーダーメイドで一つ一つの製品を作るためには、お客様とのやり取りやデザインの作成、プログラムの作り込みに時間がかかり、失敗する確率も格段に大きくなる、価格も高くなるため、決して効率の良い、旨味のある事業ではないと感じています。


何度も何度も、大量生産してBtoBで卸せば楽になれるかもしれないという考えが湧いていましたが、今回のプロジェクトでサポーターの皆様とやり取りするなかで励まされ、オーダーメイドでのものづくりの大切さを感じることが出来ました。

今後も途方もない時間を費やして大切にしたいものを作るために努力を続けたいと感じています。

今後とも応援よろしくお願いいたします。



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